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私たちにしかできない
普遍的サービスを目指して

フライミーを創業する際に強く意識したことは「意味のある事業を残したい」、そして「自分が一番社会に対して貢献できる、価値を生める事業領域はどこか」ということ。

私は創業以来、折に触れて色んな方に「坂本さんは家具やインテリアが本当にお好きなんですね」と言われてきました。自分の熱量が伝わってそのように形容していただいているのだと思いますが、そういう言葉を聞く度に、うれしい気持ちとともにちょっとした違和感もあります。

私は興味を持った事柄に対してとことん掘り下げがちで、一言で言えば凝り性です。家具やインテリアだけが格別に好きなわけでなく、それ以上にもっと得意とする領域や、興味関心が強く「好き」な趣味領域もあったりします。そうした領域において、自分が仕事として取り組むことで唯一無二の価値を生めるのか、そのサービスを提供する会社に「意味」があるのか、ということを問いかけながら、起業時にフライミーの事業領域を選択しました。

世の中には知られていない埋もれている価値がたくさんあります。そんな価値に光を当てるために、家具業界と関係のない一人のユーザー目線で持っていた問題意識から業界の課題解決を試みたサービスが「FLYMEe」です。「好き」で色々なプロダクトを購入していた私がユーザー目線で欲しかったサービス、利用したかったサービスを具現化したとも言えます。ただし、フライミーは「好き」ながらにも客観的視点で、価値を生むこと、そして「意味」があることを重視しています。

フライミーでは、言語化が難しい感性や嗜好性の追求を、リテラシーが高い一部のマニアだけに向けるのではなく、じっくり時間をかけてマスビジネスにどのように昇華させていくかが会社として腕の見せ所であり、そこが普遍的に唯一無二のビジネスとして競争力を持ち続ける上で重要だと考えています。

創業時に想定したフライミーの様々なコンセプト、ビジネスモデル、デザインは、現在に至るまで一度も変わることなく一貫しています。創業当時の思想のまま現在まで、社会的に存在意義があり、後世につながる意味あるサービスを追求し続けてきましたが、それは同時に「好き」と「意味」のバランスの追求でもあります。

結果として、現在フライミーは社会的に意味ある事業を展開する会社となり、類似企業も競合企業も存在せず、業界を代表する企業の一つになっています。そして今現在、フライミーは私たちが関わっている業界の未来だけでなく、日本の住文化に大きく影響を与えうる存在であるという自負とともに責任を感じながら、事業に向き合っています。

私たちも創業当初は上場することを考えた時期もありましたが、中長期的視点から私たちの事業の「意味」の最大化と社会公益性を重視した結論として、あえて非上場での経営を選択しています。ここでは詳しく触れませんが、私たちの事業の特性上、短期的な利益や時価総額の最大化の追求は、必ずしも「意味」の最大化に結び付きません。

もちろん、「意味」があれば「利益」は関係ないなどと言う気はありません。企業にとって「利益」は社会的評価であり、重要です。社会に必要とされる存在にならなくては「利益」は生まれません。企業は社会に対する「価値創造」の対価として「利益」を得ています。「意味」と「価値創造」に基づく存在意義をフライミーは重要視します。

仕事に求めることは人それぞれ違いますが、フライミーは自分たちでなくては生めない社会的価値にこだわっている会社です。そしてそれは決して短期的なものではなく、中長期的、ひいては後世にわたり影響力を持つものでありたいと願い、フライミーのメンバーとともに会社を運営しています。

フライミーは創業以来、自分たちの関わる業界の常識を変えてきました。既成概念の延長線上にある会社ではありません。まだまだこれから価値創造を最大化していくために、普遍的に競争力を持ち続けるために、重要な軸は手放さずにいながらも、会社も一人ひとりのメンバーも意欲を持って自己変革しながら変わり続けていかなければなりません。

フライミーのメンバーに対しては、どこへ行っても、どんな時代になっても、ビジネスで普遍的な価値を生める、生き残れる素養や力をつけることを重視しています。当然、業界の常識に縛られている会社ではありませんので、これから入社するメンバーに対しても、業界知識は必須の要素ではありません。ただし、「一緒に未来をつくる意欲」「変わり続けることを楽しめる柔軟性」は常に求め続けます。

意欲と柔軟性を持ち合わせながら、フライミーの「意味」と向き合い、これから新たな価値を生む、まだ見ぬ未来フェーズのフライミーを一緒につくりたい、そんな人をフライミーは歓迎します。

代表取締役社長

坂本如矢